近年、健康改善の商品が増えており、梅エキスも多くの人に知られるようになりました。
梅エキスとは梅をペースト状にしたもので、梅の栄養素がふんだんに盛り込まれています。
梅エキスは身体に良いだけでなく、普段の食事やドリンクに盛り込むことで美味しく摂取することが可能です。
本記事では、梅エキスを作るための詳しいレシピについて解説しています。是非最後までご覧ください。
梅エキスの作り方
梅エキスは、梅の果肉をおろして果汁を取り出し、それを濾してから煮詰めたものです。
翡翠色の梅とは異なり、完成した梅エキスは焦げ茶色のドロリとした液体になります。
この梅エキスは市販品としても手に入りますが、硬い青梅から手作りすることも出来ます。
ただし、自家製の梅エキスは市販品と比べて保存期間が短いため注意が必要です。
そのため、出来上がったらなるべく早めに使い切り、保存する場合には清潔な密閉容器を用いて冷暗所で保管する必要があります。
梅エキスの具体的な作り方は以下です。
- 青梅の下準備
- 梅をすりおろし絞る
- 果汁を煮詰める
- 熱湯消毒した瓶に詰める
以下で詳しく解説していきます。
必要な材料
今回は、青梅2kgを用意した作り方を紹介します。
なお、青梅2kgから得られる梅エキスの量は約40g(青梅の重量の約1/50)です。
使用する梅は、完熟していない青くて硬いものを選んで下さい。
完熟した梅を使うことも可能ですが、果汁を絞る過程で果肉が混じってしまうため、後の裏ごし作業が手間になります。
また、梅のサイズは、大粒の梅を選ぶと一粒ひとつぶをすりおろす作業が楽になります。
青梅の他に、以下のものが必要です。
- 大小のボウル(プラスチック製)
- 大きめのバット(プラスチック製)
- キッチンペーパー
- 爪楊枝
- おろし金(プラスチック製)
- 清潔な布巾
- 鍋(ホーロー製か土鍋)
- アクすくい
- 煮沸用の鍋(保存用の瓶がすっぽり埋まるくらいのサイズ)
- 保存用の蓋付きの瓶
- トングもしくは菜箸
金属製品は梅の酸が反応し、変色してしまうので避けてください。
①青梅の下準備
次に、青梅の下準備について説明します。
- 硬い青梅を大きなボウルを使い、きれいに水洗いする。
- キッチンペーパーで青梅の水分を拭き取り、バットに入れる。
- 青梅のヘタを爪楊枝で取り除き、大きいボウルへ入れる。
②梅をすりおろし絞る
続いて、梅をすりおろします。
- おろし金を使い、青梅をうまく回転させながら、種との境のあたりまでおろす。
- おろした青梅は汁ごとバットへ入れて、種は小さなボウルに入れる。
- おろした青梅を布巾に包む。
布巾の大きさによっても異なるが、雑巾として絞れるくらいが目安。 - 青梅が全て無くなるまで絞り、果汁は鍋に絞り入れる。
- 絞った後の果肉は大きなボウルに入れておく。
- 最後に種だけで、同様に絞る。
2kgの梅を全てすりおろすのに、約2時間弱かかります。
量が多い場合は一人ではなく、数人で作業することをおすすめします。
③果汁を煮詰める
果汁の煮詰め方で重要なポイントは、焦がさないことです。
そのため、沸騰後は常に弱火を保ちます。
また、出来上がり後は速やかに容器へ保存するので、保存容器は予め殺菌消毒を済ませておいてください。
- 果汁の入った鍋を強火にかける。
汁が沸騰してきたら弱火にし、ここから1時間ほど加熱していく。
アクが浮いてくるので、丁寧に取り除く。
サラサラした果汁を時々かき混ぜながら加熱を続ける。 - 深緑色になり、とろみがついてきたら、焦げないようにゴムベラ等で攪拌し続ける。
- 鍋底の端から端までゴムベラを引いた際、ゆっくりとろみが戻ってくるくらいが出来 上がりの目安になる。
④熱湯消毒した瓶に詰める
保存容器に菌や余計な水分が付着しているとカビの原因となるので、煮沸による消毒を行い、保存用の瓶を清潔にする必要があります。
- 保存用の瓶がすっぽり入るくらいの深さのある鍋で湯を沸かす。
- 沸騰した湯の中に瓶と蓋を入れ、トングを使い、全ての面に湯が当たるように鍋の中で瓶を回す。
- 清潔なタオルの上に瓶と蓋を逆さに置き、乾燥させる。
- 3の瓶に煮詰めた果汁を暖かいうちに移し入れ、しっかりと蓋をし、冷蔵庫で保管する。
梅エキスをより簡単に作る方法
梅エキスには上記のやり方以外に簡単に作る方法があります。
本章では氷砂糖を使った簡単な梅エキスの作り方をご紹介します。
<材料>
- 完熟した梅 1kg
- 氷砂糖 1kg
<物品>
- 保存用器(8リットル瓶)
- 煮沸用鍋
- ラップ
<作り方>
- 梅はよく洗い、水気を拭いておく。梅は熟しているものを使う。
- 梅のヘタを取り除く。
- 煮沸消毒をした保存容器(8リットル瓶)の底に梅を一層、その上に氷砂糖で一層と交互に重ねていき、梅と氷砂糖が無くなるまで続ける。
- 口の部分にはラップを二重に当て、しっかりと密封し、冷暗所で保存する。
出来上がりまで最短で1ヶ月程度です。
瓶が大きく煮沸消毒が難しい場合は、食品添加物で出来ている消毒用アルコールを用いて、瓶の内側と瓶の口部分を拭き取り消毒する方法でも煮沸と同様の効果が得られます。
作った梅エキスの使い方
出来上がった梅エキスの活用法は色々ありますが、代表的なものをご紹介します。
<飲み物>
ホットドリンクとして飲むのが一般的です。
甘さが足りない場合は、はちみつを加えると、まろやかな味になります。
暑い時期には炭酸で割り、サッパリといただくのもおすすめです。
<料理>
サラダのドレッシングや、ポン酢などに加えると、梅の風味を味わうことができます。
また、チキンやポークのソテーのソース、炒め物や煮物にも、梅の爽やかな味わいを添えられます。
<デザート>
ヨーグルトに使うのはもちろん、アイスクリームやパンケーキなどのトッピングでもお楽しみいただけます。
その他にも色々な活用法があるので、より詳しい活用方法が知りたい方はこちらの記事もご覧ください
参考:梅エキスの使い方は?美味しい食べ方・飲み方・レシピを紹介
よくある質問
本章で、梅エキスに関するよくある質問についてまとめてお答えします。
- 梅エキスの保存期間について
- 韓国の家庭で作られる梅エキスの作り方について
それでは解説していきます。
梅エキスの保存期間は?
市販品は、メーカーなどによって多少違いはありますが、3年程度保存することが可能です。
自家製の梅エキスは、衛生管理された工場で作った製品とは異なりますので、なるべく早く食べ切ることをおすすめします。
梅エキスの保存方法についてはこちらの記事も参考にしてください。
参考:梅干しの保存方法は?冷蔵庫保存は腐るって本当?保存に適した入れ物を紹介
韓国の家庭で作られる梅エキスの作り方は?
韓国で作られる梅エキスは、メシルチョンと呼ばれています。
出来上がりの色などは国産の梅エキスと似ていますが、日本とは多少使い方が異なります。
一般的には、肉料理や炒め物、和え物、キムチなど、色々な料理で万能調味料として使われることが多いです。
メシルチョンは各家庭で手作りすることも多く、日本の梅ジュースと似た作り方になります。
<材料>
- 青梅 3kg
- 三温糖 3kg
- 重曹大さじ1杯
- 食酢大さじ2杯
<物品>
- 大のボウル
- 大きいバット
- 8リットルの保存瓶(煮沸消毒しておく)
- キッチンペーパー
- 爪楊枝
- 包丁
<作り方>
- 梅はボウルの水に浸けて洗う。
- ボウルに梅が浸るくらい水を張り、そこに重曹と食酢を加え一混ぜし、10分おく。
- その後3回、水を変える。
- キッチンペーパーで梅を拭き、バットに入れる。
- 爪楊枝を使い、ヘタを取り、ボウルに入れる。
- 包丁でヘタから実の上部に向け3箇所、縦に切り目を入れ、バットに入れる。
- 瓶の底に4の梅を一列並べ、梅が隠れるくらい三温糖を敷き詰める。
これを何度か繰り返す。
最上部は1kgの三温糖で蓋をするので、梅と三温糖のバランスを考えながら詰める。 - 瓶の蓋にラップを二重に被せ、蓋をする。
- 2日後に蓋を開け、煮沸消毒した木べらで、三温糖の固まりを擦りながら溶かす。
- 翌日から三温糖が溶け切るまで、2〜3回混ぜる。
その際、カビた梅があれば取り除く。泡が出てきたら食酢を大さじ2、3杯加える。 - 完全に砂糖が溶けたら、冷暗所で保管する。
100日後に梅を取り出すと完成になります。
和歌山県から直送!プラムレディの青梅で梅エキスを作ろう
日本国内最大の産地である和歌山県から、無農薬栽培にこだわった青梅をご紹介します。
梅エキスは青梅の皮ごと擦りおろして作ります。
丸ごと食べる果実なので、安心・安全な青梅を選びたいものです。
プラムレディは梅干し作りに精通した梅樹園で、梅の品質はもとより、人と環境に優しい栽培を行なっております。
6月頃に旬になる、私たちのこだわりの青梅を、新鮮なうちにお客様の元へお届けします。
梅エキスはもちろんですが、梅干しや梅酒造りにも最適です。
是非この機会に、きれいな翡翠色をしたプラムレディの青梅をご賞味ください。