梅シロップの梅はそのまま食べても大丈夫?アレンジしても美味。捨てるところナシ!
梅シロップを手作りしたあと、残るのが“漬けていた梅の実”。
「なんだか不恰好だし、色も悪くなっているような……」
なんて、捨ててしまわないでくださいね!実はこの梅、捨てるにはもったいないほど色々な活用法があるんです。とはいえ「いつ取り出せばいいの?」「保存ってどうすればいいの?」という疑問も多いですよね。
今回は、梅シロップの梅の取り出しタイミングや保存方法、上手な活用法までまとめてご紹介します。
Contents
梅シロップの梅、どうしていますか?〜取り出すタイミングと保存方法〜
取り出すタイミングは「梅がしわしわになったら」
梅シロップに漬けた梅は、シロップが十分に出てくると次第にしわしわになってきます。これは梅のエキスや水分が抜けきった証拠。梅の実がシロップにしっかり沈んでいたり、果肉が小さく縮んできたら、取り出しのサインです。目安としては、常温なら10日〜2週間前後、冷蔵庫でゆっくり漬ける場合は3〜4週間ほどが一般的です。
ただし、砂糖の種類や気温によっても違うので、梅の状態を観察するのが最も確実です。長く漬けすぎると、梅が発酵したり、シロップに苦みやえぐみが出る原因になるので注意しましょう。
保存方法:冷蔵 or 冷凍が基本
取り出した梅はすぐに使い切れなくても、正しく保存すれば長く楽しめます。
冷蔵保存
梅の実をしっかり水気を切ってから、密閉容器やジップ付き袋に入れて冷蔵庫で保存します。1〜2週間程度は風味を保てますが、なるべく早めに使い切るのがおすすめ。冷蔵中も発酵が進むことがあるので、様子を見ながら使いましょう。
冷凍保存
長期保存したい場合は、冷凍保存が安心です。使いやすい量ずつ小分けにしてラップに包み、フリーザーバッグに入れて冷凍すれば、1〜2か月はおいしく使えます。使うときは自然解凍でOK。
梅シロップは腐るとどうなる?見分け方と対処法を知っておこう
手作りの梅シロップは、夏場の水分補給用はもちろん常備ドリンク作りにぴったりの爽やかな保存食。でも「なんだか様子が変……」「これって腐ってる?」と不安になることもありますよね。実は、梅シロップも保存状態や環境によっては腐ることがあります。
ここからは、梅シロップが腐る原因や見分け方、万が一腐ってしまったときの対処法についてご紹介します。
梅シロップが腐る原因
梅シロップは、梅と砂糖だけで作るシンプルな保存食品ですが、糖分が完全に溶け切っていなかったり、雑菌が混入したりすると腐敗するリスクがあります。以下のような点が主な原因です。
- 砂糖の量が少ない
防腐の役割を果たす砂糖が少ないと、菌の繁殖を抑えきれず腐敗しやすくなります。 - 保存環境が高温多湿
気温が高くなると発酵や腐敗が進みやすく、特に常温保存の場合は注意が必要です。 - 梅や容器に雑菌が付着していた
梅の水分をよく拭き取らなかった、瓶の煮沸消毒が不十分だった、などのケースも腐敗の原因になります。
腐った梅シロップの見分け方
腐ってしまったのか、はたまた発酵中なのか。見分けるには、見た目やにおい、味で判断するのがポイントです。以下のような変化が見られる場合は、腐っている可能性があります。
- 白や青っぽいカビが生えている
- 糸を引いている、粘り気が強い
- 異臭(酸っぱい・腐敗臭・アルコール臭)がする
- シロップの色が濁ってきた、沈殿物が増えている
- 梅の実がドロドロに崩れている
これらの状態が確認できた場合、その梅シロップは飲まずに処分しましょう。見た目が少しおかしい程度でも、においが明らかに異常であれば使用は避けるのが無難です。
発酵と腐敗の違い
注意したいのは、「自然発酵」と「腐敗」は別物だという点。梅シロップは発酵が進むと、炭酸のような泡が出ることがあります。微発泡くらいで、においや味に異常がなければ飲用可能なケースもありますが、発酵が進みすぎてアルコール臭がする場合や、味に違和感がある場合はNGです。
腐らせないための対処法
腐敗を防ぐには、仕込み・保存の段階での衛生管理が最も大切です。
- 梅は傷のないものを選び、水分を完全に拭き取る
- 保存瓶は煮沸やアルコールでしっかり消毒する
- 砂糖は多めに(梅と同量〜1.2倍が目安)使用する
- 完成後は冷蔵庫で保存するのが安全
- 発酵の兆しがあれば早めに加熱して殺菌する(70〜80℃で数分加熱)
このように、梅シロップは正しく作れば比較的保存性の高い食品ですが、油断すると腐敗するリスクも。見た目・におい・粘度などをよく観察して、「ちょっとおかしい」と感じたら無理に使わず、潔く処分してください。
でも、せっかく梅シロップを作るなら、余すことなく楽しみたいもの。丁寧な保存管理で、最後の一滴まで安心しておいしく楽しめる梅シロップを目指しましょうね!
梅シロップの梅のアレンジレシピをご紹介!
最後に、梅シロップに浸かった梅の活用法をご紹介します。
結論から言えば、梅シロップの梅はそのまま食べてもOKです。ただし、長時間漬けていた場合は味が濃く、酸味や甘みが強すぎるなんてことも考えられますし、梅エキスはおおよそシロップの方に持っていかれていますから、ちょっとアレンジした方が断然おいしく食べられます♪
せっかく時期を見計らって取り出した梅ですから、廃棄せずおいしくいただきましょう!
梅風味の豚しゃぶ冷製サラダ
材料(2〜3人分)
- 豚しゃぶ用薄切り肉:200g
- 梅シロップの梅:2〜3粒(種を除いて刻む)
- きゅうり・レタス・トマトなど:適量
- 梅シロップ:大さじ1
- 醤油:小さじ2
- ごま油:小さじ1
作り方
- 豚肉を茹でて冷水で冷やし、水気を切る。
- 野菜を皿に盛り、豚肉をのせる。
- 刻んだ梅、梅シロップ、醤油、ごま油を混ぜてドレッシングを作り、かければ完成。
さっぱりなのにコクもあり、夏にぴったりな一皿です。
白身魚の梅ソースがけ(ムニエル風)
材料(2人分)
- 白身魚(タラ、カレイなど):2切れ
- 梅シロップの梅:2粒(ペースト状にする)
- 梅シロップ:大さじ1
- バター:10g
- 醤油:小さじ1
- 塩・こしょう・小麦粉:適量
作り方
- 白身魚に塩こしょうをし、小麦粉を薄くまぶす。
- フライパンにバターを熱し、魚を両面こんがり焼く。
- 別の器で梅ペースト、梅シロップ、醤油を混ぜておく。
- 焼いた魚に梅ソースをかけて完成。
バターのコクと梅の酸味が絶妙にマッチする和洋折衷の魚料理です。

鶏肉の梅煮
材料
- 鶏もも肉:300g
- 梅シロップの梅:3〜4粒
- 醤油:大さじ1
- 酒・みりん:各大さじ1
- 水:100ml
作り方
- 鍋に鶏肉、調味料、梅を入れて中火にかける。
- 煮立ったらアクを取り、弱火で15分ほど煮込む。
- 梅を潰しながら煮汁を絡めると風味アップ。
甘酸っぱさと塩気が絶妙にマッチ!ごはんがすすんで止まらないおかずに。
梅と玉ねぎの和風ドレッシング
材料
- 梅(種を取ってペースト状に):2粒
- 玉ねぎすりおろし:大さじ2
- 酢:大さじ1
- 醤油:大さじ1
- オリーブオイル:大さじ2
作り方
すべての材料を混ぜるだけで完成!
ちょっぴり甘くてサラダはもちろん、冷しゃぶにもおすすめ。
梅の甘酸っぱジャム
材料
- 梅シロップの梅:10粒ほど
- 砂糖(お好みで):大さじ1〜2
- 水:少量
作り方
- 梅の種を取り除き、果肉を刻む。
- 小鍋に梅、砂糖、水を加えて弱火でコトコト煮る。
- 水分が飛んでとろみがついたら完成。
トーストやヨーグルトにぴったり!
梅シロップ作りをしたいなら果肉たっぷり「紀州南高梅」がおすすめ!
一度で二度楽しめる梅シロップ。
「こんなに無駄なく楽しめるなら、我が家でも梅シロップを作ってみたいな」と思った方も多いはずです。
そんな皆さんには、果肉がやわらかくジューシーな「紀州南高梅」をおすすめします!
南高梅は大粒で種が小さく、エキスが出やすいため、シロップに梅の旨みと香りがしっかりと溶け込みます。風味豊かな梅シロップを作りたい方には、まさに理想の梅。
初めての梅仕事にもおすすめですよ。
梅シロップのレシピはこちらから♪