甘い梅干しとしょっぱい梅干し。
甘い梅干しとしょっぱい梅干し。
―永遠のテーマについて、少しお話させてください―
梅干しには、“少し難しいテーマ”があります。
それが 甘い梅干し派か、しょっぱい梅干し派か ということです。
まず今回お話にあたり、甘いとしょっぱいの定義を揃えさせてください。
- 甘い梅干し: はちみつ梅やかつお梅など、味付けされた梅干し
- しょっぱい梅干し: 昔ながらの塩と紫蘇のみで作られた梅干し
皆さんはどちらの方がお好きでしょうか?
■ Xでアンケートを取ってみました
「甘い梅」と「しょっぱい梅」どちらが好きですか?
と投稿したところ、900名を超える方からコメントをいただきました。
アンケートの結果はこちらです。
- しょっぱい梅干し:568名(約62%)
- 甘い梅干し:151名(約16.5%)
- 両方好き:131名(約14.3%)
- その他コメント:66名(約7.2%)
しょっぱい梅干し派が約62%と、半数以上を占めておりました。
さらにコメント欄には、
- 「疲れた時にはしょっぱい梅干しが一番」
- 「おやつ感覚でつまむなら甘い梅」
- 「家族の好みがバラバラなのでどちらも常備してます」
といった、本当にいろいろな声が寄せられました。
しょっぱい梅干しに “昔ながらの梅干しらしさ” を感じる方もいれば、
甘い梅干しの “食べやすさ” に救われている方もいる。
また、料理や気分、家族構成など、生活のシーンによって選ぶ梅干しが変わるというコメントもありました。
■ 弊社の売上構成比から見る“現実”
弊社では、甘い梅干し・しょっぱい梅干しのどちらも製造しています。
そのうえで、実際の売上比率をお伝えすると…
● スーパーなど小売店への販売
- 甘い梅干し:95%
- しょっぱい梅干し:5%
● ネット販売
- 甘い梅干し:66%
- しょっぱい梅干し:34%
アンケートとは異なり、甘い梅干しの方が多く売れているという結果でした。
スーパーでは「しょっぱい梅干し自体が売っていない」という声も多く、
“買いたくても買えない”という状況も確かにあるようです。
ただ、どちらも選べるネット販売でも甘い梅干しが多く選ばれています。
もちろん今回の売上比較では、
- 商品ラインナップ数
- 販売金額の違い
などもあり、必ずしも完全に公平な比較とは言えません。
さらに、私たちが「甘い梅」と考えている商品を、
お客様が「しょっぱい梅」と回答いただいている可能性もあります。
■ 甘い梅干し=悪? そんなことはありません。
私が今回最もお伝えしたかったのはここです。
弊社の売上構成比を見ていただいてもわかる通り、
多くのお客様が甘い梅干しを求めてくださっています。
最近、甘い梅干しがまるで“悪者”のように言われることもありますが、
甘い梅干しを好まれるお客様は確実にいらっしゃいます。
そして、私たちが会社を続けていくうえでも、甘い梅干しの存在は欠かせません。
なにより――
梅干しが好きな人に悪い人はいない と私は本気で思っています。
だからこそ、甘い梅干しを必要以上に悪く言わないでほしい、
そんな気持ちになります。
■ 時代は変わり、求められる梅も変わる
ただ同時に、時代の変化とともに“求められる梅干し”も
変わってきていることを、私たち自身も強く感じています。
これまで大切にしてきた味を守りながら、
これからの時代に求められる梅干しもつくっていく。
その両方を大事にして、歩んでいきたいと思います。
■ 最後に、私のおすすめを少しだけ
どちらも、私が心から好きな梅干しです。
ぜひ一度味わっていただければ嬉しく思います。



