梅シロップは体にいいですか?簡単おいしい作り方&失敗しないコツを老舗梅干し屋が伝授!
毎年、梅の季節になると楽しみなのが「梅シロップ」。
「梅シロップ」は、水や炭酸で割ってドリンクにしたり、デザートや料理の隠し味に使ったりと幅広く楽しめる万能シロップです。ちなみに作り方は意外と簡単で、材料も梅と砂糖の2つだけ。ポイントを押さえれば、初心者でも失敗なくおいしく仕上がります。
この記事では、基本の作り方から、早く仕上げるコツ、発酵したときの対処法などご紹介します。
はじめての方も、毎年仕込んでいる方も、自家製ならではの味わいを楽しんでみませんか。「梅シロップ」は作り出せばもう“毎日の暮らしの中に、小さな幸せを添えてくれる”そんな魅力にあふれた存在です。

Contents
おいしい!基本の梅シロップの作り方&おすすめの飲み方
梅シロップのおいしさは、梅ならではの爽やかな酸味と砂糖のまろやかな甘みの調和にあると言えるでしょう。ひとくち含めばキュンとくる甘酸っぱさは、暑い日や疲れたとき、食欲がないときにも“心と体をスッと癒してくれる”老若男女の味方。
また、ほんのりと広がる梅の香りも、梅シロップならではの楽しみのひとつ。市販ジュースにはない、自然でやさしい香りと味わいは、どこか懐かしく、贅沢なひと時を感じさせてくれます。
水や炭酸で割って飲めばさっぱりとしたドリンクに、牛乳で割ればまろやかなデザート風に。その他のアレンジ幅も広く、季節を問わず活躍してくれる梅シロップは、実は思いの外手軽にご家庭でも作れちゃうんです!
飲むたびに元気をくれる梅シロップ、せっかくなら自分で作ってみませんか?
ここでは、基本の作り方とおすすめの3種の飲み方についてそれぞれ紹介していきます。
【材料】(仕上がり約1.5L分)
- 青梅(新鮮なもの)……1kg
- 氷砂糖…………………1kg
- 消毒済みの保存瓶……容量3L以上のもの
【作り方の手順】
① 青梅を洗う
青梅を優しく水洗いし、キズや痛みのある実を取り除く。
② アク抜きをする
青梅をボウルに入れて、たっぷりの水に2〜4時間浸ける(苦味を和らげるため)。
③ 水気をしっかり拭く
ザルにあげ、布巾やキッチンペーパーで水分をよく拭き取る(雑菌繁殖防止)。
④ ヘタを取る
爪楊枝や竹串で、梅のヘタを丁寧に取り除く。
⑤ 瓶に詰める
保存瓶に青梅と氷砂糖を交互に重ねて入れる(梅→砂糖→梅……の順に)。
⑥ 毎日ゆする
直射日光の当たらない涼しい場所で保存し、毎日1回、瓶を軽く振ることでエキスが均一に出てくるのを待つ。
⑦ 完成!
10日〜2週間ほどで梅がしぼみ、氷砂糖が完全に溶けたら完成。
※完成後は梅を取り除き、シロップを冷蔵保存すれば約3〜6ヶ月保存可能。
いかがでしょう。
きちんと手順を守って作れば約半月であっという間に梅シロップの出来上がりです♪漬け込んでからの毎日は、砂糖漬けになった梅が愛おしくてついつい眺めてしまうなんてことも…?
この夏、お子さんと一緒に“梅仕事”に勤しんでみるのも良いですね!

続いて、王道からちょっと変わり種まで、おすすめの飲み方をご紹介します。
1. 水割り(基本の楽しみ方)
作り方
- 梅シロップ:水 = 1:4〜5 の割合が目安
- 氷を入れて、よくかき混ぜて完成
特徴
- さっぱり爽やか!酸味と甘さのバランスが◎
- 朝の目覚めや、食後のリフレッシュにもぴったり
- 小さなお子さんや酸味が苦手な方は、水の割合を多めにしてみましょう
2. 炭酸割り(爽快&シュワっと感UP)
作り方
- 梅シロップ:炭酸水 = 1:3〜4 の割合
- 氷をたっぷり入れて、梅シロップを先に注ぎ、炭酸を静かに注ぐ
- ※炭酸が飛ばないよう、かき混ぜすぎに注意
特徴
- 炭酸の刺激と梅の酸味がベストマッチ!
- 暑い日やお風呂上がり、食欲のない時にも◎
- レモン・ミントを加えるとさらに爽快感UP
3. 牛乳割り(まろやか梅ラッシー風)
作り方
- 梅シロップ:牛乳 = 1:2〜3 の割合
- シロップを先に入れて、牛乳をゆっくり注ぐ
- 軽く混ぜるとほんのりトロみが出て口当たりなめらかに
特徴
- 酸味がまろやかになり、飲むヨーグルトのような風味に
- おやつタイムや小腹が空いたときにもぴったり
- 梅風味で牛乳がちょっと苦手な方でも飲みやすい!
ちょい足しアレンジ
- はちみつでさらにコクを出すと美味♪
- すりおろし生姜を入れれば、ぽかぽか梅ジンジャー風に
- バニラアイスにかけて大人のデザートにも◎
梅シロップは割り方次第でさまざまな表情に変化する万能ドリンクですね!
体調や気分に合わせて、自分好みの飲み方を見つけて楽しんでみてください。

体にイイ梅の効果効能も知りたい!
梅シロップは自然由来の健康的な飲み物として、古くから多くの日本人に親しまれてきました。ここでは、梅シロップに期待できる主な健康効果と、梅シロップを健康的に生活に取り入れるポイントについてご紹介します。
手軽に作れて、おいしくて、体にイイなんて……。
控えめに言って「梅シロップ、サイコー!」
1. 疲労回復に効果的!
主な成分:クエン酸
梅に豊富に含まれるクエン酸には、体内の疲労物質である乳酸の分解を促進する働きがあります。クエン酸は、エネルギー代謝を助け、運動後や仕事で疲れた体の回復を早めるだけでなく、筋肉痛やだるさ、夏バテなどにも効果的です。
こんなときにおすすめ
- スポーツや運動の後
- 暑さでだるい日や、夕方の疲れを感じたときに
2. 免疫力アップをサポート!
主な成分:有機酸・ポリフェノール類
梅に含まれる有機酸(クエン酸・リンゴ酸など)には、腸内環境を整える効果、殺菌作用があると言われています。例えば、腸内の悪玉菌の繁殖を抑え、腸内フローラを整えたり、抗酸化作用により、細胞の老化を防ぎ、免疫力を保つ効果があります。細菌やウイルスへの抵抗力を高めるため、風邪予防にもなります。
こんなときにおすすめ
- 季節の変わり目や風邪をひきやすいとき
- ストレスや睡眠不足で免疫が落ちているとき
3. 食欲増進・消化促進にも◎
主な成分:クエン酸・香り成分(ベンズアルデヒドなど)
梅のさわやかな酸味や香りには、胃腸の働きを刺激する作用があります。例えば、胃液や唾液の分泌を促して食欲を自然に引き出したり、消化酵素の働きを助け、胃もたれや食べ過ぎの不快感を軽減します。胃腸が弱っているときのサポートにぴったりです。
こんなときにおすすめ
- 食欲がないときや、夏バテ気味のとき
- 体調不良やストレスで食が細くなっているとき
他にも、殺菌作用で雑菌の繁殖を抑えられるため、ちょっとした保存食づくりにも役立ちます。食事の前後に飲めば、口腔内の衛生対策にも一役買ってくれるでしょう。
このように、梅シロップはおいしさだけでなく、日々の体調管理や美容・健康にもやさしく寄り添ってくれる自然派ドリンクなのです!
梅シロップを健康的に楽しむポイント
- 1日1〜2杯が目安(原液30mlを水などで割る)
- 甘すぎないように、自家製なら砂糖量を調整するのも◎
- 飲みすぎは糖分の摂りすぎにつながるので、適量を守って楽しむのがコツ
梅シロップは毎日の暮らしにちょっと取り入れるだけで、体調管理や季節の変化にもしっかり役立ってくれますよ。冷蔵庫に常備して、ぜひ心と体のリフレッシュにどうぞ。冬場はお湯割りも美味です♪
梅シロップ作りのポイント!
「早く使いたい!」仕上がりを早くするには?
早速ですが、答えは「冷凍梅を使う」こと。
通常、梅シロップは常温で仕込むと完成まで10日~2週間ほどかかりますが「早く飲みたい!」「すぐに使いたい!」というときに便利なのが、冷凍梅です。梅は冷凍されることで細胞壁が壊れ、エキスが短期間で出やすくなります。これにより、氷砂糖の溶けが早まって、おおよそ7〜10日程度と半分の期間で梅シロップが作れることになるんですね。
漬け込みから約1週間、ワクワクが止まりません!!
冷凍方法(事前準備)
- 青梅をやさしく洗い、しっかり水気を拭き取る
- ヘタを取って保存袋に入れ、一晩以上冷凍庫で凍らせる
- そのまま瓶に氷砂糖と交互に入れて仕込めばOK
「もしかして失敗?」発酵が進んでしまったら
「あれ。なんだかちょっと濁ってる!これって、腐敗が始まってもう廃棄しなきゃいけないの?!」——梅シロップを作っていると、こんなシーンに出くわすことがあるかもしれません。
でも、いったん落ち着いて。発酵のサインと落ち着いてできる対応策について学んでおけば大丈夫。
梅シロップは糖分と水分が多いため、温度や湿度によって自然発酵してしまうことがよくあるんですね。発酵は失敗ではありませんが、好みによっては風味が変わってしまうこともあるので以下のサインを見落とさないようにしましょう。
発酵が進んでいるサインを見落とすな!
- シロップに小さな泡がぷつぷつと出てくる
- 蓋を開けたときにアルコールっぽい匂いがする
- 梅の実が浮き上がってきたり、白く濁る
対応策:加熱処理して保存しよう
- シロップだけを取り出して鍋に移す(梅の実は除く)
- 80〜90℃で5〜10分ほど加熱し、発酵を止める
- アクを取り、冷ましてから清潔な瓶に入れて冷蔵保存
この加熱処理で、風味はそのままに保存性を高められます!ただし、再発酵を防ぐためにも必ず冷蔵庫で保存し、早めに使い切るようにしましょう。
発酵を防ぐためのポイント
- 瓶や梅はしっかり乾かし、殺菌してから使う
- 直射日光は避け、涼しい場所で管理
- 仕込み中は毎日1回瓶をゆすって混ぜることも忘れずに!
- 発酵防止にりんご酢を入れるのもあり
以上
「早く使いたい!」なら冷凍梅を。
「もしかして発酵?」なら加熱処理でリカバリーを。
少しの工夫と観察で失敗を防ぎ、おいしい梅シロップを作りましょう♪
梅シロップで簡単&絶品デザート作りに挑戦
繰り返しにはなりますが、梅シロップは甘酸っぱい風味とさっぱり感が魅力ですので、アレンジレシピでデザートとしても、驚くほど万能です。ここでは、梅シロップを使った簡単&絶品のデザートレシピを3つご紹介します。
梅シロップのヨーグルトゼリー —後味すっきり!くどくない&罪悪感のないデザート
材料(4人分)
- 梅シロップ……大さじ4
- プレーンヨーグルト……300g
- 牛乳……100ml
- 粉ゼラチン……5g
- 水……大さじ2(ゼラチンふやかし用)
作り方
- ゼラチンを水にふやかしておく。
- 鍋に牛乳を入れて弱火で温め、ゼラチンを加えて溶かす(沸騰させない)。
- 火を止めて、梅シロップとヨーグルトを加えてよく混ぜる。
- 型に流し入れ、冷蔵庫で2〜3時間冷やし固める。
- お好みで梅シロップをかけて完成!
ポイント
さっぱりとした口当たりで、夏の朝食やおやつにもぴったり。
梅シロップのレアチーズケーキ(カップタイプ)—チーズのコクに梅の酸味が相性抜群!
材料(小カップ4つ分)
- クリームチーズ:200g
- ヨーグルト:100g
- 生クリーム:100ml
- 砂糖:大さじ2
- レモン汁:小さじ1
- 粉ゼラチン:5g(ふやかして使用)
- 梅シロップ:大さじ2(生地に)+大さじ2(トッピング用)
作り方
- 室温に戻したクリームチーズをなめらかに混ぜる。
- ヨーグルト、生クリーム、砂糖、レモン汁、梅シロップを加えてよく混ぜる。
- 溶かしたゼラチンを加えて混ぜ、カップに流し入れる。
- 冷蔵庫で冷やし固め、食べる直前に梅シロップをかける。
梅シロップのミルクプリン—甘さ控えめ、ほんのり酸味が効いた大人のプリン
材料(プリン型4個分)
- 牛乳……300ml
- 生クリーム……100ml
- 砂糖……大さじ2
- 粉ゼラチン……5g
- 水……大さじ2(ゼラチンふやかし用)
- 梅シロップ……大さじ4(仕上げ用)
作り方
- ゼラチンを水でふやかしておく。
- 鍋に牛乳・生クリーム・砂糖を入れて温める(沸騰させない)。
- ゼラチンを加えてよく混ぜて溶かす。
- 粗熱をとり、容器に流し入れて冷蔵庫で2〜3時間冷やす。
- 固まったら上に梅シロップをかけて完成。
ポイント
とろける食感と梅の酸味が相性抜群。見た目も華やかなデザートに。
どれも手軽で作りやすく、梅シロップの新しい楽しみ方としてぴったりですね。お子さんのおやつにも、来客時のおもてなしにも、ぜひお試しください!

梅シロップを作るなら「紀州南高梅」がおすすめ
梅シロップを手作りするなら、「紀州南高梅」がおすすめ!シンプルな材料で作るからこそ、梅そのものの質が味に大きく影響するからです。
紀州南高梅は、梅の中でも特に果肉が厚く皮がやわらかいので、梅シロップにすると梅のエキスがじっくりと染み出し、まろやかでコクのある風味に仕上がります。また香りも豊かで上品なため、爽やかな梅の香りがしっかりと残り、口に含むまでフルーティーな余韻が楽しめます。
初めて梅シロップを作る方はもちろん、風味や仕上がりにこだわりたい方にもぴったり。
ぜひ、プラムレディの「紀州南高梅」をお買い求めください!